イメージの問題?
こんにちは、リノセウスです。
さっそくですが、みなさんにお聞きします。以下の物質がなんなのか考えてみてください。3つあります。
・ジヒドロゲンモノオキシド
・アセチルサリチル酸
どれも私たちの生活には欠かせないもので、知らない方はいないぐらい有名な物だと考えています。
しかし、こんなカタカナの名前の物なんて聞いたことがないという方もいらっしゃることでしょう。以下に先に挙げた物質がなんなのかをのせておきます。
・ジヒドロゲンモノオキシド→水(ジ...2つの、ヒドロゲン...水素、モノ...1つの、オキシド...酸素。H2O、水です)
・ポリエチレンテレフタラート→ペットボトルの容器、樹脂のこと(polyethyleneterephtalate、略してPET、PETのボトルだからペットボトル)
・アセチルサリチル酸→解熱鎮痛剤、アスピリン(頭痛薬で有名なバファ〇ンに入ってる成分です)
おそらく、誰でも知っていておかしくないものばかりだと考えています。
しかし、普段聞きなれない言葉にするだけでなんだかよくわからない物のイメージになったことと思います。ご存じだった方は素晴らしいです。よく勉強されているのでしょうか。
この名前の言い換えはある物質を批判する際に見かけることが多いように感じます。
例えばビタミンCは、L-アスコルビン酸、酸化防止剤などと表記されることがあります。受け取り方は人それぞれですが、なじみのあるビタミンCという字面よりかなり合成物のような印象があります。合成物ではあるんですが。
人間はよくわからないものに対して受け入れるよりは恐怖や不安を覚えるようになっています。人間である以上その辺はどうしようもないのですが、人間ですから調べることもできますよね。
字面に惑わされず、その物質とはなんなのか、というところを見極める力を身に着けたいですね。
ジヒドロゲンモノオキシドについてのお話をひとつ。皆さんはすでに水ということをご存じですが、水ということを知らせずに否定的な面を伝えて、あたかも危険な物質であるかのように印象付けるという科学ジョークがあります。その例として、「重篤なやけどの原因となりうる」「地形の侵食を引き起こす」「軍事利用されている」というものがあります。
どれも事実ではありますが、水であることさえわかっていれば「そんなの当たり前じゃん!」というツッコミができますよね。
それではこの辺で。
参考文献
佐野博敏「スクエア 最新図説化学」第一学習社、2010
丸山敬「マンガでわかる薬のしくみとはたらき事典」ナツメ社、2020
参考ホームページ
DHMOに反対しよう(2020.11.4時点) https://www.komazawa-u.ac.jp/~kazov/Nis/etc/DHMO.html
2020.11.4